通常口座と手数料外付け口座の違いについて
こちらで記事にしておりますが
↓
今回は、その違いが結果としてどのように作用してくるか?というのを
自動売買ソフト(EA)を使うという観点で考えてみようと思います。
EAをBlade口座で使う場合
MT4でバックテストを行う際に
スプレッドを選択することが出来ますが、
下の画像の様に「2」を選ぶと言う事は
これは通常口座では滅多に無い数値ですが、
手数料外付け口座では結構当たり前に有り得る数字です。
例えば、以下のバックテスト結果はもの凄い事になっていますよね?
↓
しかし、これはスプレッド2(0.2pips)でテストしています。
↓
そこで、スプレッド20(2.0pips)でテストし直してみると
こんな事になります。
↓
このEAに関して言えば
スプレッドの影響を大きく受けるロジックだ
という事になりますが、
言い換えれば
スプレッドさえ小さければ
勝てる可能性があるのかもしれません。
実際のところ、どうなのでしょうか?
※勿論、スリップしてしまって実質スプレッドが広がるという可能性も有りますが、ここではとりあえず一旦、頭から消します。
手数料外付け口座を前提としたバックテスト
手数料が外付けで
狭いスプレッドの口座を使う前提で
テスト結果を見てみることにします。
まず、
TitanFXのブレード口座を例に取り、
スプレッド2(0.2pips)で
1.0ロット(10万通貨)あたり3.5ドル(往復で7ドル)
の手数料が掛かる場合
上記バックテスト結果に於いて計算すると・・・
約1300回の売買を10万通貨で行っているという事は、
手数料は、7ドル×1300回=9,310ドルという事になります。
上記の「良い方」のテスト結果は3,947.67のプラスという事になりますから、
差し引き5362.33ドルのマイナス、という事になってしまいます。
(実際はピラミッディングをして2ロット以上の時もあるのでもっとマイナス)
つまり、スタンダード口座を想定した
スプレッド20(2.0pips)の結果とそれほど変わらない
という事になります。
これに、スプレッドとは関係無い当たり前のリスクとして
スリップが加味されますから、
実質は更にもう少しマイナス方向の結果になる可能性があります。
つまり、
スプレッドの影響を大きく受けるEAだから手数料外付け口座にしよう、
という思考になった場合、
売買回数があまりにも多いEAであれば、
手数料負けしてしまうという事にもなりかねません、
という事なのです。
特に、
手数料外付け口座を前提にしたEAを使う場合、
テストの結果に加えて
手数料という経費を計算して
損益を考える必要が有ります。
また、
スプレッドさえ狭ければ良い結果が出る
というバックテスト結果を見ても
その結果をそのまま実現することは
スプレッドの観点から非常に難しいケースが有る
という事になります。
仮に、
本当に限りなくゼロに近いスプレッドを使う為に
手数料外付け口座を使ったとしても
売買回数が極端に多いEAなどでは手数料負けしてしまう
という事も十分にあり得る訳です。
と言うわけで、
上記は手数料外付け口座が不利に働く例でした。
理想的なEAとは・・・
今回の例は、
手数料外付け口座を使うとかえって損をしてしまう
という悪い例でした。
この様に、
EAでの自動売買に手数料外付け口座を使う
という場合
いくらバックテスト結果が綺麗な右肩上がりであっても、
手数料を込みにして勝てるかどうか?が重要になってきます。
そうで無ければ、まさに
絵に描いた餅となってしまいます。
この事から見ただけでも
私は以下のように考えてしまいます。
理想的なEAとは・・・
スプレッドなどの環境に左右されない、
つまり多少悪い環境(広いスプレッド等)でも
長期的にシッカリ結果が出るもの
と言う事が言えるのではないでしょうか。
見た目のグラフや数字に惑わされない事が肝要ですね。